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食物アレルギーって治るものなの?
アレルギー

食物アレルギーって治るものなの?

―治療、希望、そして日常との向き合い方―

食物アレルギー。
それは、私たちが普段口にする食べ物が、時に命を脅かす存在になり得るという、身近でありながら深刻な健康問題です。日本では年々アレルギー疾患の患者数が増加しており、特に乳幼児期に発症する子どもが多く見られます。

「このアレルギー、いつか治るんだろうか?」
アレルギーを持つ子どもの親として、あるいは本人として、この問いを抱えながら生活する人は少なくありません。では、実際に“治る”ことはあるのでしょうか? それとも、一生つき合っていくしかないのでしょうか? 本稿では、食物アレルギーの現状と今後の展望、そして向き合い方について探ってみたいと思います。

 

■ 食物アレルギーの種類とその違い

まず大前提として知っておきたいのは、食物アレルギーには種類があり、それによって治りやすさや対応方法が大きく異なるという点です。

一般的に、乳児期に多く見られる「一過性」のアレルギー(例:卵、牛乳、小麦)は、年齢を重ねるごとに耐性ができ、自然に症状が出なくなることがあります。特に、2~3歳で発症しても、5~7歳までに半数以上が症状の改善や消失を経験するとされています。

一方で、ピーナッツやナッツ類、魚介類(特に甲殻類)、そばなどのアレルギーは、重篤な症状を引き起こしやすく、長期間にわたって持続しやすいという特徴があります。これらは成人後も残りやすく、「治る」というより「管理する」ことが中心になります。

 

■ 免疫療法という希望

治療の進歩も見逃せません。近年、注目されているのが「経口免疫療法(OIT)」です。これは、専門医のもとでごく少量のアレルゲンを定期的に摂取し、体に慣れさせていく治療法です。数カ月から数年をかけて徐々に摂取量を増やすことで、アレルゲンに対する過敏な反応を軽減し、誤食時のリスクを下げることが目的です。

ただし、免疫療法には副作用のリスクもあり、すべての人に適しているわけではありません。治療中にアナフィラキシー(重篤なアレルギー反応)を引き起こす可能性もあるため、自己判断での実施は危険です。

また、この療法の目的は“完全な治癒”ではなく、「日常生活においてうっかり摂取してしまっても重症化しないようにする」ことや、「少量なら食べられる体を作る」といった現実的な耐性獲得が中心です。

 

■ 「治す」よりも「向き合う」ことの大切さ

食物アレルギーと診断されると、家族も本人も生活の多くの場面で慎重になります。学校給食、外食、旅行、友人との会食――すべてに気を遣わなくてはなりません。それだけに、「治す」という希望は非常に魅力的であり、時にプレッシャーにもなります。

しかし、現時点で万能な治療法が存在しない今、もっとも大切なのは「安全に生活する方法を学び、心身のストレスを減らす」ことです。学校や保育園との連携、アレルゲン表示の確認、エピペンの常備など、日々の積み重ねが命を守ります。

そして何より、食物アレルギーを「特別なこと」とせず、「その人の個性の一部」として受け入れる社会の姿勢が求められています。周囲の理解と協力があれば、本人の自己肯定感も高まり、「治す」こと以上に充実した生活が可能になるのです。

 

■ 未来への希望

医学は日進月歩です。今はまだ難しいとされるアレルギーの根本治療も、数年後には一般的になるかもしれません。実際、海外では新しい免疫治療薬やワクチンの臨床試験も進んでいます。

それでも、今この瞬間を生きる私たちにできることは、最新の情報を知り、安全に日常を送る工夫をすること。そして「アレルギーを持っていても、人生の選択肢は狭まらない」ということを子どもたちに伝えることです。

治るかどうか。それは確かに大きな関心事です。
けれども、アレルギーを知ることで気づける「食の大切さ」や「食のありがたみ」もまた、忘れてはならない視点ではないでしょうか。

 

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